千年の眠り
その人の眠る場所は湖の向こうの緑の中にあった。
そこには誰も立ち入ることは許されない。
わたしは彼女のことが知りたかったので
立ち入り禁止にした人たちに長い間不満を抱いていた。
しかし、それは本当は彼女の意志によるものらしい。
ここに入って調べてもその人たちに何かがわかるわけではないのよ。
すぐ近くを発掘調査している人たちがいる。
その前を通ろうとすると、現場を覗き込んではいけないと注意される。
彼らにしてもそう。
自分の場所からしか見ようとはしない人たちだからね。
わたしは誤解されるよりは理解されない方を選んでいる。
でもまぁ。荒唐無稽な誤解はされているかもしれない。
今後理解する人が現れたならば
この場所も開示されることになるでしょう。
そのときは…
わたしの行おうとしたことはその前もそれ以後も
この世には存在しなかったことだとわかるでしょう。
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